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食品アレルギーを持つ娘と3頭の犬と暮らしながら考える「食」の事

植物も動物も「食べたもので体が作られていく」

 
皆さま、はじめまして。静岡県磐田市で暮らしております川端と申します。私がこの鹿肉・猪肉ジャーキーの販売を始めるまでの経緯、そして家族や犬たちとの暮らしの中で感じた「食」への想いをお伝えします。
現在、私は主人と娘、そして3頭の犬(そのうち1頭は虹の橋を渡りましたが、今でも家族の一員として心の中にいます)と暮らしています。このホームページに時折登場する黒いラブラドールが、私が初めて一緒に暮らした犬です。彼との出会いが、私の犬との暮らしの原点となりました。
その数年後、ジャーマンシェパードの「バルド」と

GUNDOG RESCUE CACIを通じて出会いました。
バルドは北海道で生まれましたが、右足が欠損していたため、ブリーダーから安楽死を希望されていたところを保護された犬でした。
初めて会った瞬間に、理由は今でもわかりませんが心を奪われ、我が家に迎え入れました。
そして現在は、もう一頭のシェパードの女の子とともに、家族5人と2匹の犬、そして心の中のラブラドールと共に暮らしています。
(動画はバルドを保護してくれたCACIの小さかった頃のバルドです)
 
GUNDOG RESCUE CACIについてはこちらをクリック
 
実は、私の娘は食物アレルギーや花粉症、そして喘息などのアレルギーを生まれつき抱えていました。ですから、娘が生まれてから本日までの約20年、愛犬と娘と共に暮らす中で、「食」や「洗剤」「添加物の怖さ」等について深く考えさせられる出来事がたくさんありました。本やブログを読み漁るうちに、植物が肥料や日光、風通しといった環境によって健やかに育つように、私たち人間も、動物たちも「何を食べ、どんな環境で生きていくか」で体がつくられていくのだと気づきました。
その中で、「犬にとって本当に良い食とは何か?」という疑問を持ち、学びを深めました。犬の祖先はオオカミであり、本来は肉食性の強い動物です。鋭い歯や短い腸といった身体の構造からも、動物性たんぱく質を主に消化・吸収するようできています。しかし、人と共に暮らす長い歴史の中で、犬は徐々に進化し、炭水化物や植物性の食材も消化できるようになりました。つまり、犬は「肉食寄りの雑食動物」。主食となる肉(=高品質なたんぱく質)が最も重要であり、そこに少量の野菜や穀物を加えることで、ビタミンやミネラルを補い、腸内環境を整えることができます。
当初は、肉の含有量が多いドッグフードを与えていましたが、ある時、「日本で捕獲されるシカの約9割が廃棄されている」という現状を知りました。この命を無駄にせず、愛犬の食の質をもっと高めることができるのではないか。そう考え、私は狩猟免許を取得し、ベテラン猟師の方々に教えを受けながら、自らの手で鹿や猪の命と向き合い、今の活動に至っています。

 
私の愛犬
 
 
 
 
 
 
犬と私
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

「同じ肉を食べる。それは、命を分かち合うということ。」
From nature to table — for humans and dogs alike.

「人間も犬も、同じ肉を食べる時代」
この時代は、すでに静かに始まっています。単なる流行ではなく、命のつながり、食の透明性、健康意識といった大切な価値観が関わる動きです。
私が初めてジビエの肉に出会ったときの印象は、食べる前ではなく見た瞬間でした。「全然、スーパーで売られている肉と違う――」みずみずしく、弾力があり、肉の繊維がぎゅっと詰まっている。その美しさに目を奪われ、心の中で思わず問いかけました。「肉って、こんなに美しかったのか。今まで食べていた肉は一体何だったのだろう…」と。もちろん味も言うまでもありませんし、何といっても旨味が凝縮され筋繊維がしっかり詰まった食感は噛めば噛むほどに「肉」というものの味を楽しめました。
その瞬間から私は改めて考えました。
「犬も人も、本当に安心で美味しい肉を食べられる世界にしたい」
「廃棄される命を、無駄にせず循環させたい」
「人間も犬も同じ命を食べる世界になったらいいな」

私一人の力では、大きな食肉加工施設のように大量のジャーキーは作れません。だからこそ、森町ジビエのジャーキーは、**『私が作ったジャーキーを愛犬・愛猫に食べさせたいと思ってくれる方のために作る』**という想いで手作りしています。そして、そのジャーキーを通じて、愛犬・愛猫と飼い主の皆さまが、一日でも長く楽しい時間を過ごせることを願っています。

「安全で安心できる」

「人も食べられる肉=ヒューマングレード(Human Grade)」のお肉を使用することで、“自分が食べても安心と思えるものを愛犬・愛猫にも”という、最もシンプルで信頼できる安全基準を実現しています。
このお肉は、抗生物質や成長ホルモンが使われていない

加工工程が衛生的で、トレーサブル(生産履歴が明確)
食材の質が一定で、安心して口にできる
人の食卓に並んでも違和感のない品質。だからこそ、大切な家族である愛犬・愛猫にも、心から安心して与えることができます。

ヒューマングレードのお肉を食べるイメージ画像

「栄養バランスが自然で理想的

鹿や猪などの天然の野生肉は、自然の中で育った命ならではの、理想的な栄養バランスを持っています。
・高たんぱく・低脂肪
・鉄分・ミネラル・ビタミンB群が豊富
人工飼料ではなく、自然の植物を食べて育つため脂の質が良い
それは、健康を気づかう人間にも、アレルギーや肥満が気になる犬・猫にもぴったりの食材です。
つまり、“同じ肉を食べる”ことには、人と犬猫が共に健康でいられるという共通のメリットがあるのです。

「フードロスを減らし、命を無駄にしない」

ジビエ(野生鳥獣肉)は、農作物被害対策として捕獲されることが多く、その多くが食材として利用されず、捨てられてしまう命も少なくありません。
私たちはその命を、「人も犬も食べるお肉」として活かしています。
それは、
命を余すことなく使う
地域資源を循環させる
環境にやさしい未来をつくる
という、サステナブルな循環型の食文化につながります。
自然からいただいた命を無駄にせず、人と犬が一緒に“おいしく感謝する”ことで、小さな地域からでも、持続可能な未来を育むことができるのです。

フードロスをなくすイメージ画像

「家族で同じものを食べるという幸せ」

いま、犬猫は「ペット」という枠を超え、私たちと同じ“家族”の一員として生きています。
家族が同じ食材を囲むということは、単なる食事ではありません。それは、安心を分かち合い、絆を育み、心を通わせる時間でもあります。
「今日の鹿肉は一緒に食べようね。」そんな何気ないひとことの中に、“命を分かち合う”という大切な想いが宿っています。
森が育んだ命を、人と犬が共にいただく。その一口一口が、家族の幸せと、自然への感謝をつないでいきます。

ペットは家族・イメージ画像

「私の思いが届く」

人間用・ペット用と分けずに、同じ原材料で作る。
それは、「誰が、どこで、どう育てたお肉か」がはっきりと見えるということ。つまり、食の透明性を高めることでもあります。
この一歩によって、静岡県・森町の豊かな自然、そこで生きる野生の命、それをいただく人や犬──生産者・猟師・飼い主が一つの循環の中でつながり、「命の価値」を共有できる社会が生まれます。
「人と犬が同じお肉を食べる」ということは、単に“ペットフードの高級化”ではありません。それは、“命・自然・家族の在り方”をもう一度見つめ直すこと。
そして最後に、私のジャーキーを食べてくれた愛犬・愛猫達が、笑顔で楽しい時間を過ごしてくれていること──その光景を思い浮かべながら、今日も感謝の気持ちで手作りでジャーキーを作らせていただきます。ありがとうございます。

“命・自然・家族の在り方”を見つめ直すイメージ画像